初恋ゾンビ感想まとめ

イヴのお墓。

161話 イヴ 初恋ゾンビ イヴノート(感想)

タロウはイヴには心があると言った。だけどワタシはただの初恋ゾンビであると全力で否定するイヴ。思わずイヴを偽物だというタロウ。彼はイヴの何を見てきたのだろうか。

 

イヴに心があると言ったけどタロウは純真無垢な表面上のイヴしか見ていなかった。指宿くんに惹かれてるタロウの気持ちが反映されて”指宿くん”になったのではなく2人で好き合うと約束したのに未だ指宿くんに惹かれるタロウへの当てつけ。

 

イヴはタロウのことが好きだ。

だからこそ初恋ゾンビで何にもできなくて彼の寿命を縮めてしまうかも知れない存在である自分をなくそうと決意した。

だけど温水プール作戦はタロウのイヴへの想いが強すぎたため失敗。そこでイヴは自分がただの初恋ゾンビ、悪魔を演じることでタロウからの想いを断ち切る作戦に出た。

作戦は功を奏しタロウは怯えイヴに心があると言ったのに自分の都合になるとただの初恋ゾンビにして答えたくない事を答えさせるようになった。

指宿くんが女の子であるとイヴが知っていたら、タロウと指宿くんの仲を引き裂いたのがイヴだと分かったら、それはイヴを浄化…死を誘う。<

 

タロウからただの初恋ゾンビ扱いされたイヴの物悲しい顔を私は見逃さなかった。

本当は自分を止めて欲しかったんだね。タロウを愛するが故にただの初恋ゾンビ、悪魔になるのを。

 

タロちゃんが好きで本当はずっと傍にいたい。ワタシを見つけて欲しかった。

 

でもそれはだめ。タロちゃんのためにならない。

ワタシはタロちゃんに幸せになって欲しい。

 

イヴは自分の成長は所詮タロウの願望であって自分はただの初恋ゾンビであり、タロウが好きな心があるイヴを否定した。

自分に心があればタロウは浄化を躊躇するからだ。

だけどこれは嘘でタロウも129話で言ったようにそこまでの願望はしていないのでタロウと10年間共に育んだ成長で心はある。

心があるからこそ、悪魔を演じてタロウを好きだからこそ引き離そうとする。それこそ心がある証明だ。

 

イヴは初恋ゾンビだから常に自分があるのかと自我の真偽にさらされているがそもそも私達人間も人に自我の真偽を問える程自我を確立しているのだろうか。

 

誰もが誰かの影響を受けているのだからそういう意味では人間もイヴも同じだ。

 

むしろ自分の事を偽者だと言えるイヴが冷静に自分の事を客観視できていて人間よりも自我が確立できている。

 

イヴはタロウのためにイヴ自身を否定しているが私はイヴはイヴであると認めている。

イヴは何にもできないと言っているが私はイヴがいるだけで心を何度も助けられている。

異端は排除されなければならないとは何と非寛容な世界なのだろうか。

何かができなくてもお互いできる事で助け合えばいい。それが人間だ。

 

私はイヴに助けられた恩義を感じていて、今まさに彼女は消えようとしているが、恩に報いたくて、彼女を消さないためにイヴがいても良い世界の実現を願います。

皆様もイヴの事を信じてあげて下さい。

 

 

初恋ゾンビ (14) (少年サンデーコミックス)

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指宿くんは逃げたというより自分の存在がイヴを通じてタロウに負荷がかかると考えたのではないでしょうか。

 

タロウがイヴの浄化を拒むことによってタロウに負荷がかかると考えれば浄化を叶える要因である指宿くんがいなくなればタロウの寿命は縮まる可能性が減る。

128話でタロウも指宿くんを遠ざけることでイヴの浄化を回避する思惑がありタロウの要請を受けた形になる。

立ち去る事が指宿くんからのタロウへの愛だ。

一姫へのメールはタロウとイヴを引き離そうとすればするほどタロウに負荷がかかり寿命が縮まるから何もしないで見守って欲しい要請かもしれませんし、イヴが本当にタロウの事を考えているとすれば今度はイヴがタロウを解放しようとするからもしれないのでその時のタロウのフォローを頼んでいるかもしれません。

一姫へのメールで事態が好転すればいいのですが。

ただタロウとイヴ2人の問題なので2人を信じて見守ります。